読者のみなさん

　先日、「蘇嶐窯」(そりゅうがま）を紹介し、ご夫婦で職人ペアを組んでおられる、涌波まどかさんにインタビューをさせていただきました。「蘇嶐窯」（京都・清水寺のすぐ近くという好立地）を訪れたい方には2つの選択肢があります。陶房に立ち寄って商品をご覧になるか、私たちと同じように陶房の内部を訪ねて、ジュエリー制作の舞台裏（手順や道具）を見学・制作体験をするコースとなります。

　あなたが制作できるジュエリーは、2枚の破片（カケラ）が重なったネックレスです。この破片はろくろの上に残された粘土の薄い層が乾いて自然にひび割れるときに現れ、人の手が加えらることなく、二度と再現されることのないユニークな形をしたものばかりです。

　まず、2層の上側と下側の2つのセラミックの破片（カケラ）を選びます。また、ネックレスのセラミックピースには、10種類の魅力的な釉薬のカラーバリエーションからお好きな色をお選びいただくことができます。

　次に、水と柔らかいスポンジで破片（カケラ）をきれいにし、釉薬が付着するのを防ぐための特殊な乳剤で裏面を覆います。その後のお楽しみは好みの色の釉薬をかき混ぜることで、その中に破片（カケラ）を慎重に浸します。これであなたの手がける創作的なパ－トは全て完了となります。！　後日、職人によって窯入れ焼成されネックレスに加工されることになります。

　日本の陶磁器の愛好家の方なら、この機会に、職人が工房でどのような道具や技法を用いて、時代を超越した作品を制作しているか、また実用的で美しい京都の陶磁器の世界を創造しているのか、匠の技に触れてみてください。

　工房見学、陶芸技術の習得、体験などをご希望の方は、こちらからご予約ください：☞ 蘇嶐窯

　文・写真提供： Anastasiya Bulkavets (ArigatoCreative.co)

　翻訳・編集　京都伝統産業ミュージアム　佐藤裕